国家公務員の勉強と地方公務員の勉強
国家公務員採用試験と地方公務員試験のどちらの場合も、まず一次試験として「教養試験」が行われます。教養試験は五者択一のマークシート方式が一般的で、科目としては人文・社会・自然3科学の分野から時事問題までの6種類程度が用意されています。また、一次試験としては同時に「専門試験」の実施される場合が多く、一般事務職である行政職の場合には法律・経済・行政の3分野が出題され、技術職その他の場合はそれぞれの専門分野が出題されて、択一式と筆記式との併用で解答する場合が一般的です。
これらの一次試験は、公務員として必要な一定の学力を有していることを検査する内容であり、国・地方を問わずそのための勉強方法に大した差異はありません。その実施機関や職種によっては、一次試験の結果だけで採用が決定されます。ただし、より多くの場合、二次試験として論文(あるいは作文)・適性検査・面接(あるいは口述試験)を課すケースが一般的です。受験者としては、自分の意見を論理的に分かりやすく表現する訓練が必要です。また、地方公務員試験では、地域の社会問題などに対する理解と意見をまとめておく必要があります。
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地方公務員試験の場合、警察官・消防官などで体力測定を実施する場合以外は、通常、二次試験の結果までで正式採用が決定されます。一方、国家公務員の場合は、二次試験に合格しても、まだ採用決定とはなりません。
国家公務員採用試験の合格者は、志望する府省等が大学などで開催する業務説明会に参加し、そこで渡された「訪問カード」に出身校・自己PRなどを記入、定められた期日に官庁訪問をしてカードを提出し、面接を受けなければなりません。複数の府省に応募することができる反面、同じ府省で複数回面接を受けることにもなります。このような段取りを経て、ようやく内定を得られることになりますが、この間の対処の仕方について、大学・予備校の就職担当者や府省内の先輩公務員から詳しく説明を受けておかなければなりません。国家公務員の採用には、府省ごとに一種独特の慣例があり、要注意です。
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